内部リンクやタグ対策はできたけど、SEO効果の測定方法が分からないという人はたくさんいるかと思います。効果的な測定方法が分からない場合、SEO戦略の継続的な改善が難しくなります。
そこで今回は、動画コンテンツや被リンク実装などのSEO対策の効果測定方法を紹介します。無料で簡単に実施できますので、ウェブ広告を運用している人はぜひ参考にしてみてください。
SEO効果測定とは?
SEO効果測定とは、SEO対策の効果を直接的・間接的に測定する手法のことです。内部リンクや動画コンテンツなどを実装した時、アクセス数やコンバージョン率などにどれだけ影響があったかを把握する目的で行われます。
SEOの観点から改善点を探ることができるため、将来のSEO戦略を改善するのに役立ちます。コンテンツマーケティングでは特に重要な概念で、インターネット上で広告を展開している個人・企業にとっては無くてはならない手法だと言えます。
SEO効果測定は、オンラインマーケティングにとって不可欠な手法
SEOはアクセス数やコンバージョン率の増加を最終目標としていますが、その効果は多岐に渡ります。以下に、SEOの代表的な効果をまとめました。
①トラフィックの増加
検索結果の上位に表示されることで、ウェブサイトへのアクセスを増加させることができます。アクセス数の増加はSEOにとって有利に働くため、加速度的なアクセス増加が引き起こされることもあります。
②ビジネス認知度の向上
検索結果の上位に表示されるということは、より多くの人に会社や製品を知ってもらえるということを意味します。アクセス数に似たSEO効果ですが、ここでポイントとなるのが口コミによる宣伝効果です。
ウェブサイトにアクセスしなかった人や、検索エンジンを使用しなかったという人も、口コミを通じて耳にするようになったということがあるため、真の効果測定にはやや高度な解析が必要となります。
③売り上げの増加
売り上げの増加は、最も直接的なSEO効果のひとつだと言えます。リスティング広告などを展開している場合、売り上げの増加分と広告費用の差分を求めることで、広告の費用対効果を調べることが可能です。
④顧客体験の改善
顧客体験は、数字に表れにくいSEO効果です。ウェブサイトをモバイルに対応させたり、ページの表示速度を高速化することで、より良い顧客体験を提供することができます。顧客体験の効果測定には、顧客からのフィードバックやユーザーエクスペリエンス(UX)指標を用いるのが一般的です。
SEO対策の効果測定
前述したSEO対策の効果を測定するには、次のような方法を用いるのが有効です。
トラフィックの測定方法
ウェブサイトのアクセス解析、クリック率の測定、コンバージョン追跡
ウェブサイトのトラフィック測定は、GoogleアナリティクスなどのSEO対策効果ツールを用いるのが便利です。特定の期間を指定するだけで視覚的にトラフィック数の増減を確認できるため、専門知識がなくても簡単にSEO効果を測定できます。
広告や各種リンクのクリック数を測定したり、コンバージョン率を測定したりするのにも有効で、ツール無しでは測定が難しい指標も簡単に調べ上げることができます。
ビジネス認知度の測定方法
検索ボリューム調査、SNS投稿、オンラインレビュー、アンケート
ビジネス認知度の測定には、やや高度な分析が必要となります。ahrefsなどのツールを用いて会社名や商品名の検索ボリュームを調査するのが第一歩となるでしょう。また、無作為に選んだ人々に対してアンケート調査を実施するのも効果的です。
オンラインで事業を展開するビジネスにとって、SNS上のプレゼンスも重要な指標となります。SEO対策効果は直接数字に表れないことも多いため、SNSでの言及数に加えて投稿の内容(良い口コミがあるかどうかなど)もチェックすると良いでしょう。
売り上げの測定方法
売り上げの追跡、顧客生涯価値(CLV)の調査
売り上げはSEOコンテンツの効果が反映されやすい指標です。有料のディスプレイ広告などを展開している場合は、広告のコンバージョン率を調べることで費用対効果を算出することもできます。
また、将来的に売り上げを維持・拡大するためには、顧客生涯価値(CLV)という概念を念頭に入れる必要があります。同一の顧客による購買の頻度や期間を調べることで、顧客一人あたりの売り上げがどのように変化したかを把握することができます。
顧客生涯価値 = 顧客あたりの収益 × 購入頻度 × 購入期間
顧客体験の測定方法
ユーザーエクスペリエンス(UX)指標の分析、ページ読み込み速度の測定、ユーザーレビュー
顧客体験は、数値化が難しい指標です。ユーザーエクスペリエンス(UX)を分析できるツールもありますが、大抵の場合はページ読み込み速度などから間接的に顧客満足度を算出することとなるでしょう。
SEOコラムの効果を測定する場合などは、ユーザーレビューから満足度を調べるのも有効です。コンテンツに対して寄せられた意見を参考にすることで、顧客が求める情報を提供できているかどうかを確認できます。
SEOコラムの効果
SEOコラムの効果は大きく、関連性の高いタグやディスクリプションを優先的に使用することでアクセス数を増加させることができます。
内部対策(ウェブサイトを内部から改善する方法)の要素が大きいですが、被リンクを多用する戦略も有効です。他のサイトやSNSアカウントからアクセスを集めることで、インターネット上で広大な宣伝ネットワークを築きあげることができます。
SEOコラムの効果は、売り上げや信頼性の向上に直結する
質の高いコンテンツを提供することは、顧客やファンと信頼を築くことも意味します。信頼できる情報源として認知されるためには、トレンドに基づいた話題設定やキーワード選定も欠かせません。
ahrefsのレポートによると、ウェブサイトに対するアクセスの68%が検索エンジンを介したものです。そのうち検索結果の2ページ目からのアクセスは0.63%に留まっており、検索結果の上位に表示されることがいかに重要かを物語っています。
中でもSEOコラムの効果は絶大で、ahrefsはSNSコンテンツと比べて1,000倍以上の集客効果があるとしています。
被リンク実装は効果大
前述したように、被リンクの数はSEOコラムの効果に直結する要素です。被リンクが全くないページはウェブ全体の66%を占めており、異なるソースからリンクを集めることで検索競争で優位に立つことができます。
また、上位ページの半数近くが相互リンクを用いており、他のウェブサイトとリンクし合うこともSEOコラムの効果を高めるのに有効だと言えます。ただし、自身が運営するサイト同士でリンクするとGoogleのペナルティ対象となる可能性がありますので注意しましょう。
また、被リンクが古すぎたり悪質なサイトからリンクされていたりすると、検索順位の降下を引き起こす可能性があります。Googleアナリティクスなどを使用して、定期的に被リンク解析をするのもSEO効果を上げるのに重要です。
動画のSEO効果
動画コンテンツの提供は、SEO効果が特に大きいとされています。視覚的なインパクトが高いため、画像やテキストだけのページに対して表示時間とクリック率の面で有利に立つことができます。
動画SEOの効果を最大化するには、以下のポイントに注意する必要があります。
- SEOディスクリプションに忠実なコンテンツを提供する
- 再生時間は5分前後が最適
- ランディングページの改善にも取り組む
動画マーケティングの観点からは、インフルエンサーの起用も訴求力アップに効果的です。集客に効果があるほか、ブランドイメージの改善にもつながる可能性があります。
ランディングページ(広告などのリンク先)を整理するのも重要で、売り上げやSNSフォロワーの増加につなげることができます。動画SEOの効果を上げるためには、ディスクリプション、コンテンツ内容、コンバージョン結果などに一貫性があることも重要です。
SEOタグの効果
SEOタグの効果は、タグの種類によって異なります。ここでは各タグが検索結果に与える影響をまとめました。
見出しタグ(h1、h2…)
<h1>タイトル文<h1>
<h2>見出し文<h2>
見出しタグに関連性の高いキーワードを含めることで、SEO効果を高めることができます。また、見出しタグの階層構造が乱れている場合はGoogleによる評価が低くなる可能性があります。h2の下にはh3を、h3の下にはh4を用いるようにし、入れ子構造を作らないようにするのがポイントです。
altタグ
<img src=”画像のURL” alt=>”画像の代替文” width=”幅” height=”高さ”/>
altタグは、何らかの理由で画像が表示されない時の代替文を規定するタグです。Googleのクローラー(ウェブサイト分析ロボット)はaltタグのある記事に高評価を与えるため、代替ディスクリプションを設定することでSEOタグ効果を高めることができます。
Strongタグ
<strong>強調したい文字列</strong>
Strongタグは、文字を太字化するタグのことです。文章を視覚的に強調できるほか、キーワードを太字化することでSEOコンテンツの内容を効果的にクローラーに伝達できます。
実際にStrongタグを使ってみると、以下のようになります。
Strongタグは<strong>SEO効果</strong>が高い
↓
StrongタグはSEO効果が高い
blockquoteタグ
<blockquote>
<p>引用文</p>
<cite>引用元:<a href=”引用元URL”>引用元タイトル</a></cite>
</blockquote>
blockquoteタグは、引用文であることを示すタグです。通常、外部ソースの文章をコピペすることはサイト評価の下落につながりますが、blockquoteタグを使うことでこれを回避できます。
また、引用文が短い(1〜2行など)場合は、上記の記述例からblockquoteを取り除いた形でも文の引用が可能です。その場合、記述例は以下のようになります。
<q>引用文</q>
<cite>引用元:<a href=”引用元URL”>引用元タイトル</a></cite>
SEO効果まとめ
一口に検索エンジン対策と言っても、SEOタグのように見た目(=コンテンツ)の改善とクローラー対策を兼ねるものから、ディスクリプションや被リンクなどの細かな内部対策まで、SEO効果は非常に多岐にわたります。
最終的には検索順位の上昇につながることは間違いありませんので、自分のウェブサイトに欠けていると思うことであれば積極的に対策していくのがおすすめです。また、SEO効果は期間を置いてから表れる場合もありますので、SEO対策の効果測定は一定期間後に行うと良いでしょう。