ビジネスに携わる人にとって、KPIは知らないでは済まされない重要な概念です。意味やKGIとの違いをおさらいして、従業員のパフォーマンス向上に役立てましょう。

KPIとは

KPIとは?

KPIとは、会社の業績を評価・管理するために重要となる指標です。日本語では「重要業績評価指標」と言い、これは英語のKey Performance Indicatorを直訳したものです。

読み方は「ケーピーアイ」で、ほとんどの企業が何らかの形でKPIを設定していると言われています。プロジェクトの進行具合を把握するだけでなく、社員のパフォーマンスを監視する上でも不可欠な概念です。

KPIは、ビジネスを成功に導く道しるべ

その他のビジネス指標と異なり、KPIは従業員一人ひとりが常に意識する必要があります。そのため、通常はチーム内でKPI指標を共有し、定期ミーティングなどを通じて頻繁に議論するのが一般的です。

【KPIの具体例】

  • 売上高
  • 利益率
  • リーチ
  • 顧客満足度
  • 顧客との接触回数

例えば、今後1年間で売り上げを20%向上させることを目標として掲げる場合、定期的に売上高や売り上げ向上に向けた取り組みの進捗状況などを監視する必要があります。

そんな時は、KPI指標を導入することで進捗度合いを把握することができます。毎月の小目標を求めても良いですし、四半期内に取り組む項目のチェックリストを作って達成度合いを追跡するのも有効です。

KPIは従業員評価にも使える

KPIは会社全体の業績目標と捉えられがちですが、社員一人ひとりの業績を評価する目的でも使うことができます。例えば、クレームの発生回数をKPIとして設定する場合、従業員ごとの小目標を設定・追跡することで効果的なワークフォースマネジメントが可能です。

KPI指標の意味と仕組み

KPIの意味と仕組み

KPIとは何かを簡単に説明したところで、その意味と仕組みに注目してみます。「重要業績指標」と言うだけあり、KPIには何らかの数値が用いられることが一般的です。

ディスプレイ広告を展開する会社が、

  • 広告の表示回数
  • コンバージョン率

をKPI指標として用いる場合を例にとって考えてみます。この場合、次のような対策を講じることでKPIの意味に沿った運用が可能です。

①表示回数がKPIを下回っている場合・・・SEO対策を見直す、広告費用を増額する

②コンバージョン率がKPIを下回っている場合・・・広告の内容を見直す、ランディングページを改善する

③表示回数とコンバージョン率の両方がKPI指標を下回っている場合・・・上記すべての対策を講じる

逆に短期的な業績がKPIを大幅に上回っている場合、KPIやKGIを上方修正することも検討できます。ただし、あまり頻繁に変更しているとKPIの意味がありませんので、必要に迫られない限りは変更しない方が無難です。

KPIの見直し頻度は、プロジェクトの内容によって異なる

KPIは定期的に見直さないと意味がない指標です。KGI達成までの期間が1年間の場合は毎月、数年にわたる場合は四半期ごとなど、期間に合わせて見直し頻度を設定すると効果的です。

上記の例に加えて、しきい値を設定してリアルタイムでKPIを監視するという方法もあります。レストランにおける最大オーダー待ち時間などがこれにあたり、提供するサービスの質を一定に保つといった効果があります。

KPIは、多すぎると意味がない

KPIはKGIと違い、個人が一人ひとりで管理する指標です。そのため、あまり多くのKPIを設定すると運用が疎かとなる可能性があります。一度に設定するKPIは3個ほどにとどめ、8個を上回らないようにするといいでしょう。

KGIとKPIの違い

KGIとKPIの違い

KGIとKPIの違いは、KGIがプロジェクトの最終的なゴールを定めるものであるのに対して、KPIはゴールに向けた進捗度合いを監視する目的で使われるという点にあります。

KGIは目的地。KPIは行程。

ビジネスを旅行に例えるとすると、KGIは旅行の目的地を、KPIは目的地に至るまでの行程を定めるものだと言えます。

KGI無くしてKPIは存在しないため、KGIの方がより大きな概念だと言えるでしょう。また、KGIはプロジェクト発足時や大きな節目ごとに設定・見直しが行われますが、KPIは日頃から常に監視が必要な指標です。

KPIは従業員一人ひとりが認識する必要がある

毎日の業績が直接KPIに影響するため、KPIは従業員レベルで意識が必要な指標だと言えるでしょう。KGIとの違いを認識させるためにも、360度評価を実施するなどして社員の理解度を向上させるのが重要となります。

KGIとKPIの設定手順

KPIはKGIと違いますが、最初にKGIを設定することでKPIを設定しやすくなるという利点があります。そのため、KPI指標を設定する際は以下の順序で進めるといいでしょう。

①KGI → ②KPI

一度KGIを設定したら、目標に合わせてKPIを設定します。設定方法は様々ですが、大きく分けて次の2つのアプローチがあります。

①KGIの達成につながる取り組みや数値を設定する

このアプローチでは、「これを続けている限りKGIの達成は確実」というようなKPI指標を設定します。例えば、KGIが「売り上げ50%増」である場合、KPIは「2倍の利益率を維持」「2倍の販売数を維持」などが考えられます。

②KGIを見直し頻度で割る

このアプローチでは、KGIを見直し頻度に合わせて除算したものをKPIとします。向こう1年で「10万フォロワー獲得」を目指す場合、目標数値を12で割ると月次目標が定まります。これをKPIとする場合、毎月のKPI見直しが必要となります。

KPIはKGIと違いますが、頻繁に再設定するのは好ましくないという点で共通しています。KPIを達成できていないからといってすぐに目標を撤回していると、業績目標の形骸化を招く恐れがあります。

特にKGIは長期間にわたって維持されることを前提とした指標です。社内に混乱を招いたり、社員に不信感を与えかねませんので、KPIとは異なり簡単に見直すことのないようにしましょう。

KPIまとめ

KPIを効果的に運用するには、その意味と使い方をよく理解する必要があります。KGIと混同しないためにも、違いをよく認識して効果的な目標管理に役立てましょう。

また、設定した目標を達成するには、PEST分析などを用いてビジネスチャンスや改善点を特定する必要があります。業績を向上させる手法が知りたいという方は、別記事の方も参照してみてください。