音声データを自動でテキスト化して保存できる、音声文字起こしアプリ。ビジネスシーンにおける議事録作成、あるいは日常のメモ取りなど、役立つシーンは多いでしょう。

また、最近ではAndroidやiPhoneでも精密に音声を認識し、さらに無料で文字起こしできるアプリも増えてきました。

本記事では、スマホで使用でき、さらに音声を正確に聞き取れる無料のおすすめ文字起こしアプリを徹底解説していきます。

文字起こしアプリとは

文字起こしアプリ「CLOVA Note」のipad版画面

文字起こしアプリとは、音声データをテキスト形式に変換するツールのことを指します。会議やインタビューなどの音声内容をリアルタイムまたは録音データから文章に起こす際に非常に便利で、その特徴と魅力は多岐にわたります。

代表的な特徴として、文字起こしアプリは手書きやタイピングと比べて時間の節約になります。従来、手書きやタイピングで文字を起こしていた人にとっては、高速で正確な文字変換機能は大きな助けとなり、作業効率が飛躍的に向上するでしょう。

そして、文字起こしアプリは高速で効率的な作業が可能にも拘らず、人手によるエラーも大幅に減少します。現在ではAIで正確に文章を精査し、文字起こししてくれるアプリが増加。そのため、聞き取った音声をより自然な日本語で出力してくれるでしょう。

また、これらのアプリは便利な編集機能も備えています。そのため、仮に文章に誤記があった場合でも、ユーザーは簡単に文章を修正や整形が可能で、最終的なテキストの品質を向上させることができます。さらに、一部のアプリでは、複数の言語をサポートしていて、多様な言語の音声データを文字に起こすことができるのも魅力的です。

文字起こしアプリはAndroidやiPhoneでも使える?

従来はPCで使える文字起こしソフトが多く発表されていましたが、今ではAndroidやiPhoneで使える文字起こしアプリがさまざまに存在します。

実際、App StoreやGoogle Playで検索すれば、多数の文字起こしアプリを見つけることができるでしょう。そして、それぞれのアプリの機能やユーザーレビュー、評価を確認しながら、自分のニーズに最適なものを選択できます。

また、プレミアム機能を利用するためには一部有料プランに加入する必要があるアプリも存在。しかし、基本的には無料で音声を文字起こしすることができます。さらに、本記事で紹介する文字起こしアプリのように、発話者の発音やアクセントの違いを考慮した上で、綺麗な日本語で文字起こししてくれるアプリも増えています。

文字起こしアプリを選ぶ基準

文字起こしアプリを選ぶ際の基準は多岐にわたります。ここでは、選ぶ際のポイントを6つ紹介。自身の使用目的や状況に最適な文字起こしアプリを選択するようにしましょう。

精度

文字起こしは、「素起こし(音声を聞きとったままに文字起こし)」「ケバ取り(「あー」や「えー」など、意味を持たない口語を排除して文字起こし)」「整文(文章を「です・ます調」に揃えるなど、話し言葉を書き言葉に整えて文字起こし)」の3種類に分類することができます。

そして、上記のどの分類で文字起こしするのかは、文字起こしアプリによって異なります。そのため、自身がどれほどの精度を求めたいのかを先に考慮した上で、対応するアプリを選択しましょう。

対応デバイス

文字起こしアプリによっては、対応可能なデバイスの種類が変わってきます。そして、その場ですぐに、手軽に文字起こししたい場合には、スマホに対応したアプリを選択するようにしましょう。一方で、多くがスマホに対応しているものの、一部ではiPhoneもしくはAndroidのどちらかにのみ対応のケースもあります。そのため、自身のデバイスへの対応可否は、使用前に確認しておくようにしましょう。

対応言語

多くの企業でグローバル化が進むに従い、会議やミーティングで外国語を使うシーンも増えてくるでしょう。その際、複数の言語に対応している文字起こしアプリであれば、外国語での議事録もスムーズに作成してくれます。

価格

日常使いするならば、手に取りやすい価格だと嬉しいですよね。一方で、多種多様に存在する文字起こしアプリですが、無料であっても高機能かつ高精度なアプリも存在しています。そのため、特殊な機能を除き、基本的には無料の文字起こしアプリで充分にニーズを満たせるでしょう。

利用者の評価やレビュー

多くの文字起こしアプリは、AndroidやiPhoneで使用できます。そのため、Apple StoreやGoogle Playでは、他の利用者の評価やレビューを閲覧することが可能です。これらの声を参考に、実際の使用感や満足度を確認しておきましょう。

操作性

会議やミーティングにおいて急に会話が始まったとしても、大切な場での音声を聞き逃したくないはず。そのような時、即座に文字起こしアプリを起動させられると嬉しいですよね。したがって、インターフェースが直感的で使いやすい文字アプリを選ぶようにしましょう。

2024年の文字起こしアプリおすすめランキング

文字起こしアプリを選ぶ基準を踏まえて、当サイトで2024年におすすめする文字起こしアプリを厳選。実践的な文字起こしアプリを探している人は、参考にしましょう。

  1. Texter – 最新AIを搭載。動画や画像からのテキスト変換も可能な文字起こしアプリ
  2. CLOVA Note – 録音ボタンを一押しするだけのシンプルなUI/UXが魅力な文字起こしアプリ
  3. Notta – 多量の音声をたった5分でテキスト化できる文字起こしアプリ
  4. AutoMemo – 最新AI音声認識エンジン「whisper」を搭載した文字起こしアプリ
  5. Group Transcribe – どんな言語でもリアルタイムにテキスト化できる文字起こしアプリ

無料で使えるおすすめ文字起こしアプリ

当サイトで選定したおすすめの文字起こしアプリについて、それぞれの詳細を解説します。

Texter

文字起こしアプリ「Texter」のロゴ

最新のAIによる音声認識エンジン技術を搭載し、素早く高精度な文字起こしを実現するTexter。

録音した音声の文字起こしや、動画音声からのテキスト変換抽出、さらには画像からテキスト変換することも可能です。

さらに、TexterはDeepL、 Google オンライン翻訳、Googleオフライン翻訳といった翻訳サービスとも連携。そのため、外国語が飛び交う場でも、同時に翻訳しテキスト化できます。

また、文字起こししたテキストはすぐにTwitterなどSNSにシェア可能で、Slackへは自動投稿設定も行えます。

他にも、AppleWatchをサポートしているため、腕元からいつでも録音再生、音声ノートの共有をすることも可能です。

Texterはこんな人におすすめ

“とにかく素早い文字起こしを行いたい”

“最新AIを使ってテキストを補正してほしい”

“会議後すぐにテキストをシェアしたい”

“グローバル会議で同時翻訳したい”

CLOVA Note

文字起こしアプリ「CLOVA Note」のロゴ

CLOVA Noteは、LINE社が提供する文字起こしアプリです。

iPhoneやAndroidで録音ボタンを一押しするだけでのシンプルなワークフローが魅力で、最大180分の会話をテキストに変換できます。

また、CLOVA Noteの音声認識AIは、日本語、英語、韓国語の3か国語に対応。それぞれの会話を正確にテキスト変換し、大事な会話を逃すことなくメモ取りが可能です。

さらに、「話者分離」機能も特徴。これにより、3人以上の会話を録音した場合、それぞれの話者を「参加者1」「参加者2」として区別し、名前の編集も可能です。

また、ノイズリダクションや倍速再生、テキストの編集やファイルのダウンロードもできます。変換したテキストや音声ファイルは、他のアプリやソフトで編集したり、SNSやメールで共有したりすることも可能です。

CLOVA Noteはこんな人におすすめ

“説明書要らずのシンプルな操作を行いたい”

“会議の議事録作成をより効率化したい”

“ノイズを除去して録音・文字起こししたい”

“どのデバイスからでもテキスト編集したい”

Notta

文字起こしアプリ「Notta」のロゴ

1時間の音声を5分で文字起こし可能。録音済みの音声ファイルをアプリにインポートするだけで、多量の音声を素早く文字起こしできるアプリがNottaです。

98.86%以上の文字起こし精度を誇ることから、効率性と精度、どちらも追求したい人にとってはぴったりのアプリでしょう。

また、Nottaでは日本語はもちろん、英語や中国語など全104言語に対応。言語ごとに最適なAI音声認識エンジンを活用しているため、精度の高い文字起こしを実現しています。

さらに文字起こし中、会話中の重要なコメントにタグ付けすることが可能。タグ付けした箇所は後ですぐに探し出すことができるため、編集作業がより効率的になるでしょう。

Nottaはこんな人におすすめ

“多量の録音音声を一気にテキスト化したい”

“話し言葉を漏れなく書き留めたい”

“国際的な会議で正確に議事録を取りたい”

“会議中の重要なコメントは逃したくない”

AutoMemo

文字起こしアプリ「AutoMemo」のロゴ

AutoMemoは、最新のAI音声認識エンジン「whisper」を搭載。これにより、複数人の会話でも高精度の文字起こしが実現します。

また、ケバ取りを自動で除去する機能も装備されているため、議事録作成やインタビューの文字起こしにかかる手間を大幅に削減できます。

さらに、キーワード検索機能により、もう一度聞きたい音声箇所を素早く見つけることができます。そのため、従来のボイスレコーダーのように、特定の部分を何度も聞き直す必要がなく、テキストデータを基にピンポイントで録音データを再生することができる点も便利です。

他にも、AutoMemoではiPhoneやAndroidで録音された文字起こしデータをパソコンで確認できる「オートメモ Home」も利用でき、話者ごとの分離や編集、共有URLの発行をスムーズに行うことが可能です。

AutoMemoはこんな人におすすめ

“複数人の会話でも高精度に書き起こしたい”

“口語を自動で整理してテキストを出力してほしい”

“もう一度聞きたい音声箇所を素早く見つけたい”

“すべてのデバイスで編集作業を行いたい”

Group Transcribe

文字起こしアプリ「Group Transcribe」のロゴ

Group Transcribeはリアルタイムの文字起こしを得意とするアプリです。

最先端の音声および言語テクノロジを活用により、会話の内容を即時にテキスト化します。さらに、独自のマルチデバイスオーディオ入力形式を使用することで、異なる言語を素早く識別。指定の言語に翻訳し、会話を中断することなく文字起こししてくれます。

そのため、参加者はメモ取りに集中することなく、リアルタイムで会話に耳を傾け、選択した言語で自然なトランスクリプトを読み上げることができるでしょう。

また、QRコードを発行し、共有することで誰でも簡単に会議やミーティングにアクセスすることもできます。

加えて、Group TranscribeはMicrosoft社が提供するアプリであることから、システムの安定性やセキュリティに対する信頼性もあります。

Group Transcribeはこんな人におすすめ

“会議中も淀みなく文字起こしして欲しい”

“メモを取ることなく、会議に集中したい”

“会議を中断することなく、簡単に他の参加者を招待したい”

“万全なセキュリティを求めたい”

文字起こしアプリの活用シーン

文字起こしアプリは、日常のあらゆる場面で非常に役立ちます。以下に、その活用シーンをいくつか紹介。気軽に使えるAndroidやiPhoneの文字起こしアプリを上手に活用し、日常生活や業務、学習活動において利便性を追求していきましょう。

会議の議事録

会議では、会社にとって重要な目標やKPIなどが次々と述べられます。文字起こしアプリを使えば、これらの発言をリアルタイムでテキスト化でき、後で確認することが容易になるでしょう。また、欠席者には文字起こししたテキストを共有すれば、会議内容を手軽に伝えることができます。

取材やインタビュー

取材やインタビューの際、話者の発言を逐一メモするのは困難ですよね。一方で、間違った内容をオウンドメディアにテキスト化し、ブランド戦略的な価値を落とすわけにもいかないでしょう。しかし、文字起こしアプリならば、正確な引用やデータの整理、分析に必要な情報を確実に記録できます。

ビジネス電話や商談

電話会議や商談の際の発言を記録しておくことは、契約の整理や今後の営業支援(SFAに重要です。発言をリアルタイムで文字に起こしてくれるアプリは、このようなビジネスシーンにも適しています。

外国語の学習

外国語の発音やフレーズを正確にキャッチし、テキスト化することで、学習者は自分の理解を確認できます。また、リスニング練習の補助や、正しいスペリングの学習にも役立つでしょう。もちろん、外国人と会議やミーティングする際にも、文字起こしアプリは同様に大活躍するはずです。

創作活動

アイデアや文章の構想を口述して文字起こししておくことで、創作のアイデアを直感的に、また素早くテキストデータとして保存できます。手を止めずにアイデアを記録できるので、創作の流れがスムーズになるでしょう。

まとめ

文字起こしアプリは、会議や議事録やインタビュー時のメモにおいて、大いに役立ちます。それだけでなく、多言語の通訳や翻訳といったシーンでも活用できるでしょう。文字起こしアプリは無料で使えるものも多いですが、求める精度によっては、最適なアプリを探し、選ぶ必要があります。

本記事で紹介のおすすめの文字起こしアプリは、最新のAI技術により、音声認識機能が高精度かつ、簡単操作で利用可能です。ビジネスシーンや日常のアイデア出し、さらには学習の際に活用してみてください。